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SMART臨床試験

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SMART試験のデザイン(ランダム化比較試験)

CD4数 > 350/μlの患者 ART–naive N=5472(≧13 years of age). N=2752:治療継続群 抗HIV治療を継続し、ウイルスを可能な限り抑制する。 N=2720:間欠治療群 CD4数が250/μlを下回れば治療開始。CD4数が350/μlを超えれば治療中断。これを繰り返す。 日和見感染症の発症もしくは死亡まで

評価項目

主要評価項目
日和見感染症の発症もしくは死亡。
副次的評価項目
日和見感染症の発症もしくは死亡に加え、主要な心、腎、肝疾患、Grade 4の有害事象。

結果(1)

評価項目 間欠治療群(N=2720) 治療継続群(N=2752) ハザード比
(間欠治療群 vs
治療継続群)
p値
イベント
を起こした患者数
発生率
(/100人・年)
イベント
を起こした患者数
発生率
(/100人・年)
主要評価項目 120 3.3 47 1.3 2.6(1.9-3.7) <0.001
死亡 55 1.5 30 0.8 1.8(1.2-2.9) 0.007
日和見感染症            
重篤なもの 13 0.4 2 0.1 6.6(1.5-29.1) 0.01
重篤でないもの 63 1.7 18 0.5 3.6(2.1-6.1) <0.001
主要な心、腎、肝疾患 65 1.8 39 1.1 1.7(1.1-2.5) 0.009
心疾患 48 1.3 31 0.8 1.6(1.0-2.5) 0.05
腎疾患 9 0.2 2 0.1 4.5(1.0-20.9) 0.05
肝疾患 10 0.3 7 0.2 1.4(0.6-3.8) 0.46
Grade 4の事象 173 5 148 4.2 1.2(1.0-1.5) 0.13

結果(2)

A 日和見感染症または死亡

間欠治療群と治療継続群の比較グラフ
間欠治療群 治療継続群

B 死亡

間欠治療群と治療継続群の比較グラフ
間欠治療群 治療継続群

C 主要な心,腎、肝疾患

間欠治療群と治療継続群の比較グラフ
間欠治療群 治療継続群

D Grade 4の事象

間欠治療群と治療継続群の比較グラフ
間欠治療群 治療継続群

サマリー

  1. CD4数に応じて間欠的な抗HIV治療を行った群では治療継続群に比べ、日和見感染症の発症と死亡のリスクが有意に増加した。
  2. 間欠的な抗HIV治療は、治療薬による有害事象を減少させなかった。

The SMART Study Group. NEJM 2006; 355: 2283-2296

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