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DRIVE-FORWARD試験

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DRIVE-FORWARD試験のデザイン(Phase III、無作為化、二重盲検、非劣性試験)

N=383:DOR regimen PO QD, N=383:DRVr regimen PO QD, 治験担当医師が選択したTDF/FTC合剤もしくはABC/3TC合剤を併用

年齢 18歳以上
HIV-1 RNA > 1000 コピー/mL
ALP値 正常上限の3倍以内
AST, ALT 正常上限の5倍以内
Ccr 50 mL/分以上
本試験のいずれの薬剤にも耐性変異なし
HIV-1以外のウイルス感染(HBVなど)治療なし
免疫抑制薬・免疫調整薬の使用なし
活動性急性肝炎なし

主要評価項目:48週時点でのHIV-RNA量50コピー/mL未満の達成率

DOR群:84%, DRV/r群:80%. 群間差:-3.9% (95%CI: -1.6, 9.4)

有害事象

  DOR群
(n=383)
DRVr群
(n=383)
有害事象 総数(%) 307例(80%) 300例(78%)
5%以上 上腹部痛 19例(5%) 10例(3%)
下痢 54例(14%) 86例(22%)
嘔気 41例(11%) 46例(12%)
疲労 31例(8%) 20例(5%)
鼻咽頭炎 30例(8%) 39例(10%)
上気道感染 36例(9%) 23例(6%)
背部痛 21例(5%) 8例(2%)
めまい 19例(5%) 15例(4%)
頭痛 53例(14%) 41例(11%)
19例(5%) 6例(2%)
皮疹 28例(7%) 32例(8%)
神経精神系 44例(11%) 50例(13%)
薬剤関連の有害事象 117例(31%) 123例(32%)
重篤な有害事象 19例(5%) 23例(6%)
薬剤関連 1例(<1%) 1例(<1%)
有害事象による中止 6例(2%) 12例(3%)
薬剤関連 4例(1%) 8例(2%)

48週後の脂質代謝評価

ベースラインからの平均変化(mg/dL)

サマリー

未治療患者を対象とした比較試験において、48週時点でのDOR群のウイルス抑制効果は、ベースラインのウイルス量やCD4数にかかわらずDRVr群に対し非劣性であった。

総じてDOR群は忍容性が高く、安全性および脂質プロファイルにおいてDRVr群よりも優れていた。

Molina JM, et al. Lancet HIV 2018; 5:e211-20

DORの耐性に関する個人的意見

DOR耐性関連変異の出現率はDRIVE-FORWARD試験にて383例中1例(0.3%)DRIVE-AHEAD試験にて363例中7例(1.9%)であり頻度としては低率であった。

しかしながら、高度耐性を含む耐性変異が認められており、アドヒアランス不良な症例への投与は耐性変異獲得の可能性がありうる。

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